レオネット・カピエッロ(Leonetto Cappiello)画家、デザイナー、装飾美術家、イラストレーター、ポスター作家。イタリアのリヴォルノ生まれ。リヴォルノやスカナで活躍していた画家の大半と面識がありましたが、どのアトリエにも美術学校にも属していません。92年に初めてフィレンツェの市立美術館に出品。96年には初めての漫画の画集『魔法のランタン』を刊行。98年、パリにいる兄弟を訪ね、定住。1900年にヴェルカッソン印刷所に就職、第一次大戦中はイタリアで通訳をし、19年にヴェルカッソンを辞めて最終的にドヴァンベ社に。20年代初頭、イタリアとスペインから多くの注文が来て、多種のクライアントのために数百のポスターを描きました。産業革命以後の大衆社会・消費社会の形成によって、商品の宣伝が盛んに行われるようになり、短期間に大量の印刷物を安価に作ることを可能にしたリトグラフ。18世紀末に発明されたこの技術を、‘ポスターの父’ジュール・シェレが大成させるのは19世紀末のことです。カピエッロは商品特性を全面に押し出しコマーシャルアーティストとしての地位を不動のものとしました。
こちらのポスターはオフセットプリントになります。オフセットプリント(offset):平板印刷の一種で油(インク)の撥水性を利用した科学的な印刷方法です。版から紙へ直接印刷するのではなく中間転写体を介す為、版や紙への摩擦が少なく印刷できるのが大きな特徴です。正確で鮮明な多色刷りの印刷が可能で、原版からの再現性が高い事から現代のカラー印刷では最も広く使われています。