マーク ロスコ:ロシア【1903-1970】キャンバスを区切った矩形と色彩のみで、宗教的とまで言われる深い内省を表現したロスコ。その世界は同じ抽象表現主義の中でも「アクション・ペインティング」や「ハード・エッジ」等とは明らかに一線を画しており、孤高の静謐さを讃えています。ロスコは生前から美術館などの展示の際には、同じ壁面に他の作家の作品を飾らず自分の作品のみを飾ることを希望しており、それは正に絵と鑑賞者が正面から向き合うことで、絵を通して鑑賞者が自己の精神世界と正面から向き合うことへの願いに他なりません。矩形と色彩のみの茫洋とした世界は鑑賞者の心であり、そこに何を感じ見出すかも鑑賞者次第なのです。
こちらのポスターはシルクスクリーンになります。シルクスクリーン(silkscreen):孔版印刷の一種で版面をインクが通る部分と通らない部分にわけて、インクを紙に押し出す方法です。印刷圧が少ないため様々な素材への印刷が可能で現在は版面にシルクの代わりにより目が細かく丈夫な化学繊維が使われることが多くなっています。印刷された時のインクの層が非常に厚く、繊細で柔らかな仕上がりが特徴です。